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「オーバーホール」は、時計のムーブメントを分解して部品の一つ一つまで洗浄して状態を点検して、不良個所が有れば修理し、消耗部品が劣化していればパーツ交換します。 ただ、消耗部品が手に入らないケースも少なくありません。 そういった状況にも応じて修理を行いますが、その中でも高い技術力が要される一例をここではご紹介します。 こちらはバルジュー社製のクロノグラフCal72の歯車です。 現在は大変希少でストックパーツも入手が大変困難な為、歯の部分の成形加工、いわゆる『入れ歯』をして対応します。 まず、こちらのように入れ歯をする箇所を削り出します。 ここでは正常な歯にダメージが出ないように、わずか0.1㎜にも満たない細かな調整を加えて作業をします。 そして、強度を保つために写真のように正確に角度を付けていきます。 次にドナーから移植した歯を挿入していきます。 ここで特筆すべき点は、その際には接着やロウ付け、またはレーザーなどにより取り付けることが一般的ですが、 オルロージュではパーツ同士の隙間を限りなく無くして圧入のみで挿入します。 これにより、詰め物による見た目が損なわれることを最小限に抑えます。 しかし、少しのズレで強度が損なわれてしまうため、繊細で高い技術を要します。 最後にキズ取り等の仕上げを行って作業完了です。 圧入のみであるにも関わらず、完全にパーツ同士が一体化しています。 見た目の美しさも全く損なわれることなく修復ができています。決して目には見えない箇所ですが、 希少な個体をより良い状態で残していくことが、『ウォッチメーカーの責務』だとオルロージュでは考えています。
「オーバーホール」は、時計のムーブメントを分解して部品の一つ一つまで洗浄して状態を点検して、不良個所が有れば修理し、消耗部品が劣化していればパーツ交換します。
ただ、消耗部品が手に入らないケースも少なくありません。
そういった状況にも応じて修理を行いますが、その中でも高い技術力が要される一例をここではご紹介します。
こちらはバルジュー社製のクロノグラフCal72の歯車です。
現在は大変希少でストックパーツも入手が大変困難な為、歯の部分の成形加工、いわゆる『入れ歯』をして対応します。
まず、こちらのように入れ歯をする箇所を削り出します。
ここでは正常な歯にダメージが出ないように、わずか0.1㎜にも満たない細かな調整を加えて作業をします。
そして、強度を保つために写真のように正確に角度を付けていきます。
次にドナーから移植した歯を挿入していきます。
ここで特筆すべき点は、その際には接着やロウ付け、またはレーザーなどにより取り付けることが一般的ですが、
オルロージュではパーツ同士の隙間を限りなく無くして圧入のみで挿入します。
これにより、詰め物による見た目が損なわれることを最小限に抑えます。
しかし、少しのズレで強度が損なわれてしまうため、繊細で高い技術を要します。
最後にキズ取り等の仕上げを行って作業完了です。
圧入のみであるにも関わらず、完全にパーツ同士が一体化しています。
見た目の美しさも全く損なわれることなく修復ができています。決して目には見えない箇所ですが、
希少な個体をより良い状態で残していくことが、『ウォッチメーカーの責務』だとオルロージュでは考えています。